発達特性を抱える人たちと二次的な問題や課題
自閉スペクトラム症(以降ASD)や注意欠如多動症(以降ADHD)の特性が強い人たちは、抑うつや不安、場合によっては、激しいトラウマ症状など、2次的な課題や問題が生じやすいと言われています。それは、一体、なぜでしょうか…
ASDやADHD、またその傾向を抱える方々は、日常生活のなかで、様々な困難場面に遭遇することがあります。うまくいかないことがあったときやうまくいかないことに対して、頭ごなしに叱責されたり、何度も注意や指導をされたりすることで、自己効力感が生じなくなり、自己肯定感が下がってしまいます。そんな状況を繰り返すことによって、何らかの精神症状が表出するようになったり、場合によっては、出来事がトラウマ化したりする場合もあります。
二次的な問題を予防するには?
- 様々な発達特性に関する心理教育(周囲の人たちだけなく、自分自身もどのような苦手感があるかを知る作業)
- 家族、園所、学校、職場などが共通認識で対応する(特性を知り、困り感に耳を傾ける)
- 困り感を感じるセンサーが鈍くなっている可能性があるため、こまめな声掛けを心掛ける
- 必要に応じて、専門機関(児童精神科、精神科、スクールカウンセラー、心理の専門機関、臨床心理士など)に相談する
*当相談室では、発達特性の問題や課題はもちろんですが、2次的な問題に対するカウンセリング(認知行動療法)、普段、関わられている方々の後方支援(行動療法・コンサルテーションなど)も実施しておりますので、お気軽にお問合せください!